野獣死すべし
映画・ドラマ・アニメ
ヒトナツの約束
8月になると思い出すものがふたつある。ひとつは 井上陽水の 少年時代。ふたつめは ヒトナツの夢 というPCのフリーゲーム。祭りの終わりだとか、最後のキャンプファイヤーだとか、最後の盛り上がりが終わり急に淋しくなるやつ。そういう夏の物語が ヒトナツの夢 。
she may be the face I can’t forget…
エルビス·コステロの She がヒットした要因はノッティングヒルの恋人の存在があり、逆に映画のヒットにはコステロのSheの存在がある。同時にシャルル·アズナブールの原曲「忘れじのおもかげ」を忠実にカバー、映画の方は歌詞の内容にそったかのような内容から忘れじのおもかげ ありきの印象が強い。
Be wild to be free
数日前にBSでイージー·ライダーを放送していたので30年振りくらいに視聴した。今回の二度目の鑑賞では、前に見た時に近い感想ではあるが、いろいろな意味で軽い映画ではないし、外見だけのファッション映画ではなかった。自由を体現するふたりが受ける迫害を描いてるから重く感じる。
きのうの夜は…ひとりで映画をみただけで
きのうの夜は…というデミー・ムーアが出演したことで有名な86年のアメリカ映画を見ました。この映画には3つの見どころがありまして、①ひとつはシカゴが舞台ということ、②挿入歌が映画にあったなかなかの良曲だったこと、③話の内容も良い内容で感情移入しやすかったこと
年度の終わりに思い出す
2022年度の終わりまで残り一ヶ月。一年を振り返ってみると脳出血後遺症からのリスタートの大切な年になりました。きっかけは父の命日の頃に偶然見たアニメ有頂天家族8話、父の発つ日。
刹那に描いた底無し闇
時子は江戸川乱歩の小説、芋虫の登場人物で夫、須永中尉という戦争の英雄扱いの人物との物語です。彼は戦争で両手、両足を失い、顔は原形をとどめておらず、更に耳は聞こえず喋ることも出来ない状態で妻の時子のもとに戻って来ました。
野獣死すべし
優作演じる伊達邦彦はクラシック音楽に興じ動作、表情のひとつひとつが魂が抜けてるみたいな不自然さ。本来筋骨粒々の彼が猫背と弱々しさを演じ、痩せこけるために体重を落とし、奥歯を4本抜き挑んだ登場シーン。後に狂気へと繋がることになるこの演技は、完璧と言える出来映えでした。
親指Pらの市民権
無邪気で平凡な普通の女子大生の一美の右足の親指が男性器の形状に変わったことから物語は始まります。生殖能力がない以外アレとほぼ同じ一美の親指をめぐって今まで築いていた人間関係の変化、一美と同じようにアブノーマルと言われる人達との交流が描かれていきます。
ジェルトリュードは何を見た
カッコーの巣の上で はロボトミー手術。猿の惑星、デビルマンは人類滅亡。ベティブルーはパートナーの精神崩壊、楢山節考は姥捨山、田園交響楽は少女の開眼手術後にその少女が自殺、とテーマがとてもヘヴィーです。救いも希望もないバッドエンドの物語です。
愛とは決して後悔しないこと
ある愛の詩という1970年の映画の名セリフ。とても主張の強い和訳ですが、真理であり美しく残酷で重い言葉だと思います。そしてフランシスレイのテーマ曲もその感情を表現したような物悲しいメロディです。聞けば別離を確信できましたから。