年度の終わりに思い出す

映画・ドラマ・アニメ

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2022年度の終わりまで残り一ヶ月

少し早いのですが、一年を振り返ってみると、ちゅう にとってリスタートの大切な年になったと云えます。

脳出血発症から10年近く、体調の上下変動はあったものの、

ただただ命を長らえたというか、

将来の展望もなく

様々な苦痛から逃げ周り

無駄に過ごしてきた気がしているのです。

昨年の3月中旬、部屋の片付けをダラダラやっては出てきた本に目を通し、

出てきたDVDを中身確認の名目に置いてじーっと鑑賞していました。

部屋掃除をしているのか、本を読んでいるのか、映画やアニメを見ているのか、

ちゅうも何をしてきたのか思い出せない1日を、

繰り返し繰り返し過ごしてきたのです。

そんなある日、いつもの部屋掃除の時に見たアニメが ちゅう に刺さり生活が少しずつ変わるのですが、

その話の前にアニメとの出会いから。

ちゅうは大人になってからはアニメは全くみない、漫画雑誌もほとんど見ないで生きて来たのですが、

脳出血入院中に病院で読んだ雑誌で少しずつ面白さを思い出したようです。


更に離婚で子供たちと別れてから、彼らが好きだといったアニメを見るようになり、アニメの面白さを知り、

子供らも多分知らないであろうアニメにまではまり、ここまで来てしまいました。

ただ昨今のアニメは特殊というか、独特な癖のあるものも確かに在るのですが、

とても緻密で大人も普通に楽しめる作品がたくさんあります。

というか、例えば同じ題材の人間ドラマでアニメと実写ドラマを作れば

確信出来るほど優れた人材、技術、経験がアニメ側にもあるように思います。

アニメ化作品が実写映画化されるケースが増えていますが、

ちゅうには実写の方がいい、という作品は正直思い出せませんからね。


ところで話を戻すと、

その冒頭に話したアニメは森見登美彦の小説が原作の 有頂天家族 という作品であります。

人に化けた狸と天狗が人間と混じり京都で繰り広げるファンタジードラマです。

Bitly

舞台が古都京都ということでアニメとはいえ背景の出来映え、景色の既視感が懐かしさを覚えます。

人、天狗、狸がそれぞれの視点、立場、思惑で共存して、対立してを繰り返してるのだけど、

よく見ていると同種族同士の争いや人間が知らざる天狗、狸の世界観が、人間的というか現実的でとても魅惑的で、

本当に天狗も狸も社会に混じってんじゃね?と思えてきます。

皆様も予想するであろうヒエラルキーの下位層は狸なのですが、

その地位を理解した上で人間界に溶け込む狸がいとおしくなります。

主人公はそんな狸界の頼れるリーダー下鴨総一郎三男、矢三郎

天狗たちも一目置いていた父総一郎は、彼を良く思わない者の策略で、

人間の狸鍋にされてしまう。

しかし、四人の兄弟、矢一郎、矢二郎、と弟矢四郎に偉大な父総一郎の血が受け継がれていたのです。4本の矢ですね。

Bitly


長男は真面目さ、次男は優しさ、主人公は阿呆さ、四男はまだ小さい少年だけど天才タイプ

父の血を切って4分割したような極端な血の受け継ぎ方で面白い

そしてみんな頭に ”ど“ がつくほど極めているのも凄いです。

そして何よりこの四人と母の兄弟愛、家族愛というのがとても強く、

何度も泣かされそうになったり笑顔にさせられたり。

アップダウンが激しいヒューマンならぬタヌキドラマです。

父は先ほどの話通り、鍋にされてしまうのですが、

檻の中で、狸だから捕まって鍋になる運命は当然、という話を打ち明けます。

更に、楽しい鍋会をやって欲しいから、自分の肉がみんなの口に合うのか不安だ、と楽しそうに話す総一郎。

面白きことは善きことかな 』地でいく総一郎矢三郎

この阿呆の血が二匹の狸にとって生きて行く理由であって、

死ぬための理由でありえるのです。

死ぬ瞬間まで全力で後悔しないように貫き通す彼らはバサラや傾奇者みたいですね。その強さに憧れます。


父親が鍋にされた時のことは、矢三郎もの悲しい回想シーンがあるのですが、

このシーンが ちゅう に突き刺さりました。

後遺症と自暴自棄になっていた ちゅう を励ましてくれた父とダブるのです。

これが去年の3月の話

部屋片付けの時に出てきたDVDは、有頂天家族8話、父の発つ日 というタイトルの話でした。

この辺りから ちゅう は前向きに行動出来るようになり、

昨年8月にこのブログを始めることになりました。

総一郎と矢三郎の物語をじっくりと見返したことで、

ちゅう の父への後ろめたさが前向きなものに変化してきたのかな、と思っています。

リスタートの出発地点が、ちょうど一年前だったのです。

そして今、 ちゅうの父 の七回忌がもうすぐです。

今年からは父に謝るのはやめて

感謝を伝えようと決めている ちゅう でした。


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